野中広務 差別と権力

この二週間ほど、けっこうばたばたしていて、仕事にかまけていて、更新していませんでした。
アクセス数は、ものすごく少ない。やはり、更新してないとダメだね。野中広務 差別と権力 (講談社文庫)


とにかく、この二週間ほどに読んだ本ならなにやらを書き留めておきましょう。


魚住昭さんの「野中広務 差別と権力」を読みました。
文庫になったもので。

現役の政治家をやっていたころの野中さんというのは、政敵を口汚くののしったりしていたような気がします。
そういう発言を聞くたびに、この人は、自分のことはさておいて、よく言うなあ、と思ってあんまり好きな人ではありませんでした。


しかし、この本を読んで、野中広務という人は、なんでこんなに政敵に対して、厳しかったのか、分かるような気がします。
ようするに、骨の髄まで、政治家。言葉とか弁説が砲弾で、それをあやつって、敵を撃つっていう人だったんですね。
弱みをにぎって、言うことを聞かせるとか、親の仇みたいにののしっていた人と手を組むとかいったことを状況に応じて瞬時にできてしまう人なんです。


日本をどうする、とか大きな舵とりができる政治家ではないのは間違いなかったね。
ただ、よく言われるように、調整型の政治家であり、権力闘争ができる政治家でありました。
権力闘争という意味では、小泉に最後はやられるだけやられてしまいましたが。
小泉が野中本人のところの排除まで手をかけたら、野中さんという政治家は、たぶんとことん反撃したんだろうなあ。


そんなところが感想です。すっかり過去の人だね。