千年樹


荻原浩先生の「千年樹」を読みました。


自分のなかではかなり評価の高い「四度目の氷河期」以来の荻原浩先生の作品です。


芽吹いてから、伐採されるまで、ひとの営みをながめてきた樹齢千年のクスノキの話。短編集です。
クスノキは、芽吹くまでの経緯がちょっと怨念が入っているので、ひとのいのちを吸い取っているかのように働きます。時代時代のクスノキをめぐる人間の話です。


かなり古い時代の話も入っておりますので、いままでの荻原作品とはその点異にしております。意欲作といえば意欲作ですが、ちょっと時代考証の点であさいなあ、と思えるところも。そんなところもあって作品に入り込めませんでした。ちょっと不完全燃焼。残念。

千年樹

千年樹