沈黙のラーメン店-The Silent Ramen Shop-
お盆で帰省して、帰りに栃木県佐野市のラーメン店に立ち寄りました。私は、佐野ラーメンが好きなのです。麺はこしがあり、スープはオーソドックスなしょうゆだれ。喜多方に似ているけど、麺については、喜多方より上だろうと思っていました。そう、このラーメンに出会うまでは。
東北道の佐野藤岡インターチェンジをおりた国道沿いに、私の生涯でもっとも、おいしくないラーメンを出したラーメン店はありました。花門ラーメンがそれです。
まず、店に入って、その静けさにびっくり。けっこう客は入っているのに、話し声がしません。カウンターの席のお客と目があいました。なにかを訴えかけるようなその目は…もうおまえ、来るな、といいたかったのかもしれません。これ以上の犠牲者を出さないように。
そうとは気づかず、500円のラーメンを注文しました。久々の佐野ラーメン心が浮き立ちます。
おおー来ました。なんかスープが透明っぽくいぞ。塩ラーメンじゃないよな、これ。まあ、まずは一口。
箸をつっこんだ瞬間、なんかが違うと思いましたね。手応えがないんです。
でも、かまわず、すすると、ふにゃ、という食感。おおーこれはラーメンではない。うどんでもない。なんだと思って、また店内を見渡すと、先ほどのカウンターのお客と目があいました。
これは、なんだ(アイコンタクトで、私)
そうだろ、やめとけっていったのに(目でカウンターのお客)
店内を見渡しても、うまそうに食べている客はひとりとしていません。みな、もくもくと、食べてます。沈黙せざるを得ないラーメン店、これは、すごすぎ、花門ラーメン。
どうしたら、この麺の食感が出せるのか。ふにゃだよ、麺が。
考えました。二度茹でだと思いましたね。これは一度茹でた後で、もう一度茹で直しているのではないでしょうか。そうでないと、このふにゃふにゃした食感が出せるわけはありません。スープもちんちんに熱くなく、五歳児の子どもでも最初からがんがん食べられました。
トラウマになる味、花門ラーメン。食感が、給食のソフト麺に似てます。佐野藤岡インターの近くにあります。うつになりました、ラーメン一杯で。あんまり特定のお店のことを書くのは、本意ではありませんが、これ以上、被害者を出したくないので、あしからず。佐野ラーメンの団体があるなら、ちょっと面倒をみてやってくれ。ちょっと佐野ラーメンのイメージ悪化につながります。そのくらいゆゆしき問題です。