「ベルカ、吠えないのか ?」を読みました。
古川日出男さんの著書は、初めて読みました。
だから、ほかの著作との比較はできません。
ただ、「ベルカ、吠えないのか ?」は、叙事詩だと思いました。
奔走の世紀、20世紀を生きた犬の叙事詩。
書きたいことがびしっと全編を貫いていますが、
場面場面は、物語というよりも詩のようです。
詩が積み重なって、作品が構成されているといったらいいんですかね。
うわさに違わず、楽しめました。意外なことに、書き下ろし作品。
そう、これが…という感じもしました。
装丁がよくないです。吠えている犬アップの写真。
これで、よく売れているなあ、というのが正直なところ。