電子カルテ

東京大学の医学部付属病院で、電子カルテを中心とする
セミナーがあったので、少しいってまいりました。


なんでこんな堅いセミナーにいったかというとですね、
医療の分野がはなはだ情報化から
取り残されているため気になってですね…


だいたい、日本の病院というのは、
いまだに、診療報酬を保険に請求するレセプトも手書きです。


レセプトが手書きなので、分析しにくいんですな。
国内で風邪の患者が年間にどのくらい発生しているか、
なんていう興味深いデータなんかも、まったくわからんわけです。


ばかじゃないの。


レセプトは、2011年度に完全オンライン化の目標が政府から
示されているんですけど、はたして、うまくいきますやら。


ということで、電子カルテですが、これもまた、
国内は、どうしようもない状態なんですね。


電子化の意味って、情報をネットワークにのせて、
どこでも取り出せるようにすることのように思うでしょう。
ふつーは。


でも電子カルテって、いくつも仕様があって、病院間でデータが違ったりして、
まあ、いってみれば、バラバラなんです。


一方で、標準化の試みも進められていますが、
うまくいくかしらん。


最大のネックは、病院やクリニックの四分の三をしめる
200床以下の中小規模の病院で、電子カルテの導入がすすむかどうか。


結局、大病院だけのシステムになっちゃうと、
なんかもう電子化の意味がかなりの程度、薄くなりますね。


もう面倒くさいから、厚生労働省が研究班をつくって、
なかば強制的に電子カルテ導入を全国規模で進めりゃいいんだよ。


しかし、そこでまた、やったらやったで問題が。
うちの病院は、腕がわるいっていうのばれちゃうんじゃないか、と
心配する医者たちがでるはず。


レセプトと電子カルテとかが連動して分析できるようになれば、
病院ランキングが作れます。もう数字は正直。


だから、進まないんだね、電子カルテ