身の上話
佐藤正午先生の「身の上話」を読みました。
構造から読み解くことが多いのですが、最後の最後まで、これがどんな種類の「告白」なのか分からなかった。意外とというか、やられたというか…
宝くじで2億円を当選させてしまったゆえに、ある女性の身の回りに起こる悲劇の数々…といえば簡単ですが、人物造形が斬新です。主人公のミチルは、こんな女いるかもと思わせながら、語り部の「夫」からみたミチルがけっこう面白い視点でみているなあ、と感心。
また一番、人畜無害のように思えたキャラが非常に極悪な人物だったりして、この部分も読めなかった。
佐藤正午先生は作家生活25年だそうですが、これまで私は一作品も読んだことが無く、これもまた意外な感じ。
傑作かも。
- 作者: 佐藤正午
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2009/07/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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