中原の虹 二巻

浅田次郎先生の「中原の虹」の二巻を読みました。中原の虹 第二巻


一巻の話の中心は、張作霖でしたが、二巻目は、西太后でしたね。舞台は、北京だったので、「蒼穹の昴」のオールキャストがほぼ登場。アメリカ人のトムとか、万朝報の岡とか、日本に亡命した梁文秀とか、も出てきて、まあうれしい限り。中原の虹のスタイルは、一つの場面を書くにしても、最初から終わりまで書かない。視点もその場面場面で、さまざまに変わります。かなり難しい方法のように思えるのですが、このあたりは、見事な筆さばきです。


すこし物足りないのは、うーん、この筆さばきがさえすぎて、じっくりと一つの視点で物語が追えないことでしょうか。あまりにも、視点が変わるので、そのあたりは、深く入っていけないという感じもしますね。徴発された北洋陸軍の新兵の視点でも、書かれているんだから。そのあたりは少し分散しすぎかと。


ともかく、早く続きが読みたいです。