村上ファンドに国策捜査

本日、新聞各紙は朝刊で、村上世彰氏が率いる村上ファンド証券取引法違反容疑で東京地検特捜部に調べられていることを一斉に報じています。


主要4紙のなかで、一番つっこんだ表現をしているのが毎日新聞です。
インターネット記事の見出しは「インサイダー取引:村上氏を捜査 東京地検特捜部」。
見出しに「インサイダー取引」をいれているのは、毎日新聞だけ。


朝日、日経は「証券取引法違反」で、読売は「東京地検村上ファンド幹部を任意で事情聴取」ですね。


まあしかし、どんな形にせよ、各紙が一斉に撃ち方を始めたんですから、これは東京地検特捜部の決意の表れです。佐藤優さん流にいえば、「国策捜査」開始ということでしょうか。


ライブドアによるニッポン放送株の買い付けを知っていたうえで、村上ファンドが同株を事前に買っていたかどうかがインサイダー取引になるかどうかのポイントらしいんですけど、村上ファンド側としては、争う余地は十分にあります。裁判で徹底抗戦すればいいわけです。しかしこの場合、東京地検が村上氏を「逮捕」した時点で、ゲームオーバーですね。


特捜部の目的は、ヒルズ族が内輪で情報交換して、株を売ったり、買ったりして、不当な利益を上げられないようにすることでしょう。それが国策捜査というものらしいです。時代を画する捜査という意味で「国策捜査」。


長期化した裁判のことなんて、関係者とマスコミしかフォローしません。村上氏が逮捕されたという強烈な印象を残して、事件は事実上、終結。おとなしくなるヒルズ族という感じでしょうか。