池袋で「時をかける少女」観ました


池袋テアトルで観ました。平日のレイトショーだというのに、席は8割がた埋まっていました。しかも、いい大人、が多かった。もしかして、静かなブームとか、と思いましたが、これは実際いい映画です。静かなブーム(勝手に決めてる)で終わらせるのは、ちょっともったいない気がします。ぜひ劇場で観てください。割引なしの入場料1800円も惜しくはありません。ありがとう代を追加して、4500円くらいを出してもいいくらい。


でどこがいいか、というのを少し説明しましょう。


まず、キャラがたっています。主人公の紺野真琴さんに、ほれました。泣いたり、わらったり、飛んだり、はねたり、ものすごい生き生きとしていました。映画のポスターを見た限りでは、なんか美少女キャラの恋物語的なにおいも感じましたが、とてもそんな要素はなく、単純に楽しめました。貞本義行さんのキャラデザインは、やはりいいですけど、生き行きと動いてこそ、アニメというものでしょう。


ユーモアあふれるシーンが満載です。キャラがたっていたので、そういうシーンがたくさん作れたのだとは思いますが、細田守監督の愛をスクリーンからは感じました。宮崎駿監督も、ハウルの動く城細田監督に任せておけばよかったのに、と思いましたね。


脚本もいい。奥寺佐渡子さんが書いたそうですが、女性じゃないと書けないなーというセリフがいくつかありました。ちょっと忘れてしまいましたが。いい感じの間がところどころにあって、完成度が高いと思います。


原作を生かしています。筒井康隆さんもけっこう納得のアレンジだったと思います。理科実験室で主人公が「時をかける」能力を得るところと、「未来で待ってる」というセリフが生きてました。


ということで、この夏の話題作は、悲惨な出来の「ゲド戦記」ではなく、「時をかける少女」だったのね、ということにようやく、気づきました。その差は、歴然です。ゲト戦記も、鈴木敏夫プロデューサーは、細田守監督にまかせておけばよかったのにね。ゲド戦記では、キャラに魂か込められていなかったけど、時をかける少女では、すみずみまで魂が注入されていた気がします。


次は、交響詩エウレカセブン劇場版を吉田健一さんに作ってもらいたいです。26話「モーニング・グローリー」をみるかぎりでは、いいアニメ映画を作れるはず。その点、よろしく。